遺伝カウンセリング室【アニュアルレポート】
1.スタッフ(2024年4月1日現在)
室長 | 准教授(兼) | 松本 歩 |
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室長補佐 | 教授(兼) | 田島 敏宏 |
医員 | 教授(兼) | 遠藤 仁司 |
教授(兼) | 森田 光哉 | |
教授(兼) | 高橋 宏典 | |
准教授(兼) | 小島 華林 | |
遺伝カウンセラー | 学内教授(兼) | 柳沢 佳子 |
若林 寛子 |
2.遺伝カウンセリング室の特徴
遺伝カウンセリング室では、遺伝性疾患の発症やそのリスクに関連した問題を抱える患者?家族に対し、診断?経過?医学的支援への理解を助けること、疾患の遺伝性や再発率を正しく評価することを主な目的として診療にあたっている。そのため、専門診療科スタッフ、コメディカル、臨床遺伝専門医が、生命倫理を最大限尊重しつつ最善の支援を提供できるよう、各症例についてカンファレンスで討議し診療方針を決定している。遺伝学的検査に保険診療が認められる対象疾患は増加しつつあるとともに、近年、がんゲノム医療の保険適応や無侵襲的出生前遺伝学的検査(NIPT)など、遺伝医療の実臨床への実用化が急速に進んでいる。
?臨床遺伝専門医制度研修施設
人類遺伝学会および日本遺伝カウンセリング学会認定施設
?認定医
臨床遺伝専門医 松本 歩 他13名
3.実績?クリニカルインディケーター
業務内容
遺伝子診断、染色体検査とそれに基づいた遺伝カウンセリング。その他の遺伝相談。
業務実績
診療を行った疾患
- 出生前診断
Duchenne型筋ジストロフィー 1件
Menkes病 1件
異染性白質ジストロフィー 1件 - メチルマロン酸血症 1件
- 習慣性流産 1件
- Wilson病 1件
- アラジール症候群 1件
- 多発性内分泌腫瘍2A型 1件
- 多発性内分泌腫瘍1型 1件
- MYH9関連疾患 1件
- 皮質形成異常症 1件
- Dravet症候群 1件
- 脊髄小脳変性症 1件
- 家族性胸部大動脈瘤 1件
- 均衡型転座 1件
- 21q11.2欠失症候群 1件
- 3p欠失症候群 1件
- 21番染色体欠失重複症候群 1件
- 先天性難聴 2例
遺伝学的検査:10件
遺伝カウンセリング:23件、延べ数31回
4.2024年の目標?事業計画等
がんゲノム医療やNIPTなど、遺伝カウンセリングの臨床的必要性が高まっている。その一翼を担う専門職、遺伝カウンセラーの配置はがんゲノム医療やNIPT実施施設として認証されるための要件である。2020年度から、1名が常勤として勤務しているが、全国的にも需要は高まっている。本学としてもその養成を行う体制を整備する必要があると考え、2021年大学院修士課程に遺伝カウンセラー養成コースを新設し、2023年1名の認定遺伝カウンセラーが誕生した。
また、臨床遺伝専門医の研修施設でもあり、認定遺伝カウンセラー、臨床遺伝専門医の育成にも注力していく。さらに各診療科との連携を取りながら遺伝診療の充実を図っていきたい。