総合周産期母子医療センター(新生児集中治療部)【アニュアルレポート】
1.スタッフ(2023年4月1日現在)
部長 | (准教授) | 矢田ゆかり |
---|---|---|
(教授) | 河野 由美 | |
医員 | (講師) | 西村 力 |
(助教) | 俣野 美雪 | |
下澤 弘憲 | ||
小森 咲子 | ||
相楽 昌志 | ||
若林 慶 | ||
山上 彩香 |
2.新生児集中治療部の特徴
栃木県の総合周産期センター2施設のうちの一つとして、県内や近県で出生するハイリスク新生児を二分する形で診療している。入院する新生児の疾患は、超低出生体重児から先天異常、先天性心疾患、外科疾患など多岐にわたる。
認定施設
日本周産期?新生児医学会基幹認定施設
認定医
日本小児科学会認定指導医 河野 由美 他2名
日本小児科学会専門医 河野 由美 他8名
日本周産期新生児医学会(新生児)専門医 矢田ゆかり 他4名
日本周産期新生児医学会(新生児)指導医 矢田ゆかり 他2名
臨床遺伝専門医 西村 力
新生児蘇生法「専門」コースインストラクター 矢田ゆかり 他4名
3.実績?クリニカルインディケーター
1)年間入院患者数
367名(再転科?転入7名を除く)。院内出生332名(初診時から産科外来37名、外来への紹介267名、母体搬送24名、飛び込み分娩4名)、院外出生35名(病院等からの搬送33名、自宅分娩2名)。
2)人工呼吸器管理数?率
挿管人工呼吸管理は128例/367例(34.9%)、CPAPなどの非侵襲的管理のみは43例/367例(11.7%)だった。
3)生存率?死亡数など
在胎週数(GA)別、出生体重(BW)別入院数および死亡数を示す。
GA(W) | 入院 | 生存 | 死亡 | 生存率(%) |
---|---|---|---|---|
22 | 0 | - | 23 | 0 | - |
24 | 1 | 1 | 0 | 100 |
25 | 3 | 3 | 0 | 100 |
26 | 4 | 4 | 0 | 100 |
27 | 3 | 3 | 0 | 100 |
28 | 1 | 1 | 0 | 100 |
29 | 4 | 4 | 0 | 100 |
30 | 1 | 1 | 0 | 100 |
31 | 11 | 11 | 0 | 100 |
32 | 13 | 13 | 0 | 100 |
33 | 15 | 15 | 0 | 100 |
34 | 26 | 26 | 0 | 100 |
35 | 39 | 38 | 1 | 97.4 |
36 | 36 | 36 | 0 | 100 |
37以上 | 210 | 208 | 2 | 99.0 |
計 | 367 | 364 | 3 | 99.2 |
BW(g) | 入院 | 生存 | 死亡 | 生存率(%) |
---|---|---|---|---|
<500 | 1 | 1 | 0 | 100 |
<1000 | 15 | 15 | 0 | 100 |
<1500 | 15 | 15 | 0 | 100 |
<2000 | 49 | 49 | 0 | 100 |
<2500 | 95 | 94 | 1 | 98.9 |
≧2500 | 192 | 190 | 2 | 99.0 |
計 | 367 | 364 | 3 | 99.2 |
4)死亡症例内訳
GW(W) | BW(g) | 診断名 |
---|---|---|
37 | 3793 | 先天性横隔膜ヘルニア(両側)、肺形成不全 |
35 | 2193 | 先天性横隔膜ヘルニア(右側)、肺形成不全 |
39 | 2726 | 右室型単心室、単心房、無脾症候群 |
5)先天性心疾患児入院例
有意な血行動態異常を呈する中等症?重症例は34例。PICU転科13例、こども医療センター小児科転棟6例、NICUから退院12例、入院中死亡1例。入院中2例。
6)多胎入院数
88名(24%)。
7)外科症例数(手術例のみ)
小児外科15例。小児脳神経外科3例、小児耳鼻咽喉科2名、小児泌尿器科2名、眼科2名。
8)他院への搬送
19例。全例、状態安定後に搬送元等の病院に転院した。
4.2023年の目標?事業計画等
総合周産期母子医療センターとして、産科部門との連携を一層充実させ、より重症な症例にも対応できる体制を整える。また獨協医大、および地域周産期センターと協力?連携しながら、栃木県、北関東地域の周産期医療の充実を図る。さらに周産期?新生児医学会認定施設として、専門医の育成に力を注ぐ。