体幹部外傷による外傷性出血性ショック患者における大動脈内バルーン遮断の有効性および安全性に関する前向き観察研究
研究の対象 | 許可されてから2021年3月31日に当院で体幹部(胸腹部)の出血性ショックのため止血治療を必要とされた方 研究実施期間:倫理審査許可後から2027年3月31日まで |
研究目的?方法 | (研究目的) これまで胸腹部の重症外傷の出血に対しては、手術やカテーテル治療による止血治療が行われてきましたが、これらの方法では体に負担がかかり、更に出血を止めるまでに時間がかかる場合がありました。 近年,胸腹部の重症外傷の出血を一時的に止血するために使用される大動脈遮断バルーン(Resuscitative endovascular balloon occlusion of the aorta:REBOA)が体に負担が少なく、尚且つ迅速で有用な治療であると考えられ始めました。その一方で、REBOAは下肢の阻血(血の巡りが悪くなること)などの合併症などを引き起こす可能性があることも指摘されました。 このため、止血術が必要と判断された体幹部外傷の出血性ショックを呈する方に対して多施設研究を行い、 REBOA使用した場合と使用しなかった場合を比較検討して、有効となる患者さんの状態を共同研究を通して探ります。本学では、データの収集を行います。 (研究方法) 止血術を必要と判断した体幹部外傷出血性ショック患者さんの経過を観察してデータ収集行います。多施設で集積したデータを集積し、REBOA 使用した場合と使用しなかった場合を比較検討することで、REBOAが有用となる基準を検討します。 |
研究に用いる試料?情報の 種類 |
診療録より診療情報を集めます。具体的には、患者背景(年齢、性別、外傷原因など)、病院前情報、来院時情報(血圧、呼吸数、心拍数、体温、意識、SpO2)、既往歴、検査関連情報(腹部超音波、CT スキャン)、輸血量、血液生化学検査、止血術の部位および内容、Abbreviated Injury Scale および Injury Severity Score(解剖学的指標に基づく外傷の重症度評価)、時間経過、入退院情報、合併症(全身合併症および血管アクセス関連合併症)および死因、大動脈遮断関連情報などを収集いたします。 |
外部への試料?情報の提供 | 電子的データ収集(electronic data capture, EDC)という方法でデータを電子記録します。北海道大学病院 先進急性期医療センター内のデータセンターに匿名化したうえでデータを保管します。本学からデータセンターへのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。匿名化対応表は、自治医科大学救急医学講座医局で保管?管理します。 研究終了後も、データを二次的に使用する可能性があるため、匿名化対応表は自治医科大学救急医学講座医局に、電子媒体データは北海道大学医学研究院外科系部門侵襲制御医学分野データセンターに保管します。保管したデータを二次的に使用する際は改めて倫理委員会に申請し承認を得ます。 なお匿名化対応表は、研究発表後10年後に廃棄します。 |
研究組織 | 千葉大学:織田成人,松村洋輔,安部隆三,中田孝明,立石順久,大島拓,服部憲幸 聖マリアンナ医科大学:松本純一 済生会横浜市東部病院:船曵知弘 亀田総合病院:白石淳 北海道大学病院:早川峰司 北里大学医学部:樫見文枝 大阪府泉州救命救急センター:井戸口孝二 国立病院機構災害医療センター:森本公平 帝京大学医学部付属病院:近藤浩史 太田西の内総合病院:石田時也 |
お問い合わせ先 | 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、 研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。 また、試料?情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。 お問合せ先 【研究責任者】 自治医科大学 救急医学 講師:伊澤祥光 〒320-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1 電話:0285-58-7395 【研究代表者】 千葉大学大学院医学研究院 救急集中治療医学 教授 織田成人 【照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先】 自治医科大学 救急医学 講師 伊澤祥光 電話:0285-58-7395 【苦情の窓口】 自治医科大学臨床研究支援センター 臨床研究企画管理部 管理部門 電話:0285-58-8933 |
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