診療のご案内
当科では血液各分野のエキスパートが揃い、様々な疾患に対して高い専門性を持って最先端の医療を提供しております。当科の診療実績については、こちらをご覧下さい。
なお、近年当院へのご紹介患者様が増加しており、入院病棟は常に満床の状態が続いているため、入院待ち期間が延長する傾向にあります。このため、他病院での治療が可能な患者様につきましては関連病院を紹介させていただくことがございますので、あらかじめ御諒解いただければ幸いです。
限られた医療資源を有効に利用するため、皆様の御協力をお願い申し上げます。
外来診療について
健診や人間ドックで赤血球、白血球、血小板の異常値を指摘された場合、また、貧血(息切れ、体のだるさ、頭痛、ふらつきなど)、発熱(風邪症状が続き、なかなかよくならないときなど)、出血傾向(あざができやすい、歯ぐきから血が出て止まりにくいなど)、リンパ節腫脹(首や腋の下、足の付け根の所にしこりが触れるなど)等があるときには、血液科の専門領域の病気である可能性があります。
そのような場合はまず、かかりつけ医で検査結果や症状を話し、血液検査を受けてみてください。結果から血液の病気が疑われる場合には、紹介状を書いてもらい、それを持参して受診して下さい。
血液科専門外来は、スタッフが交代で担当し、毎日診療を行っています。
初診の患者さんは、月~金曜日の午前中に受け付けています。院外からのご紹介で初診される患者さんは、できるだけ紹介元の先生に予約をお取りいただき、受診されるようにお願い致します。予約なしでも受付けは致しますが、日により長時間お待ち頂くこともあります。
緊急性がある場合には、紹介元の先生から当院内科外来まで来院前にご一報頂ければスムーズに対応できます。
当科で診療する疾患
- 貧血(再生不良性貧血?赤芽球癆?溶血性貧血など)
- 急性白血病
- 慢性白血病
- 骨髄異形成症候群
- 骨髄増殖性腫瘍(真性多血症?本態性血小板血症?骨髄線維症など)
- 悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫?非ホジキンリンパ腫)
- 多発性骨髄腫
- 特発性血小板減少性紫斑病
- 出血性疾患(血友病など)
- 血栓症
など血液疾患全般
受診手続き
受診手続きにつきましてはこちらをご参照下さい。
外来担当医表
外来担当医は、こちらからご覧いただけます。
入院診療について
主に、血液のがん(白血病?リンパ腫?骨髄腫)の患者様に抗がん剤の治療を行っています。抗がん剤の使用後、血液が回復するまで2~4週かかりますが、その間、輸血や白血球を増やす薬を使用して経過をみていきます。血液疾患の患者様は免疫力が低下しているため感染症にかかりやすく、肺炎などの感染症を併発した場合は抗生剤なども使って治療を行います。また、重症な貧血や出血傾向のある患者様の精密検査や治療も行います。患者様の同意が得られた場合は、新しい薬の使用(治験)や臨床試験も行っています。造血幹細移植は無菌治療病棟にて移植スタッフを中心に行います。
常時40人前後の患者様を診療しており、ひとりの患者様に、研修医と血液専門医クラスの指導医が担当する体制で診療をしています。毎週、血液科全体のカンファランスで患者様の治療方針の検討を行っています。
病棟について
一般病棟(本館4階西病棟)には個室が14床、大部屋(4人部屋)が24床あり、主に白血病や悪性リンパ腫の患者様に化学療法を行っています。
無菌治療病棟(本館4階南病棟)には個室が8床あり、主に造血幹細胞移植を行っています。病棟、病室にはHEPAフィルターを通ったきれいな空気(空気清浄度基準でクラス1,000と10,000:それぞれ1立方フィート中の塵が1,000個、10,000個以下である清浄度を示します)が供給され、圧力調整で外界からの汚染された空気が室内に流れ込まない仕組みになっています。
臨床研究について
自治医科大学附属病院の血液科では、現時点での最良の診療を提供するだけでなく、将来の血液診療をよりよいものにしていくために研究を行っています。研究の中には実際に行う診療の中であらかじめ患者さんに同意をいただいて進めていく前方視的研究と、既に行った診療を振り返って調査していく後方視的研究があります。後方視的研究の場合には患者さんに新たな負担が加わることははありませんし、研究の成果を発表する際にも個人が特定されない方法でデータの処理を行いますのでプライバシーは保護されます。しかし、もしデータの使用に同意されない場合は以下に連絡をくださいましたら幸いです。その場合、研究の対象とはいたしません。また、その場合にも当センターにおける診療?治療の面で不利益を被る事はありません。下記のEメールアドレスにご連絡ください。研究内容の詳細についてはこちらをご覧ください。
hematology@jichi.ac.jp