私自身はまだまだ未熟で御指導いただく立場であり、研修医の先生方と共に学び成長できたことを嬉しく思います。研修医の先生方と共に診療しながら、普段当たり前だと思い なんとなく理解していたことを、言語化して御伝えすることで新たな学びがありました。1人の臨床医として診療することができる患者様は限られており、学んできたことを母校で研修医の先生方と共有し、日々の診療に活かして頂けますことは卒業生として この上ない喜びです。

私は自治医科大学卒業生として地域医療に従事するに当たりまして、全身を診ることができる内科医を目指しておりました。腎臓内科で学ばせて頂く中で、腎臓疾患のみならず幅広く全身疾患を診療されている先生方に御指導頂き感銘を受け、腎臓内科を軸とした総合医になることを目指して参りました。

腎臓内科は、全身を評価する科であり、体液過剰?過小、電解質異常?酸塩基平衡、尿所見異常?腎機能障害?透析患者管理、免疫抑制療法、中心静脈カテーテル挿入などの どの科でも直面することを幅広く?深く学ぶことができる科であります。腎機能障害を呈する患者様は全身疾患を併発しており、平素より様々な科の先生方に御指導頂きながら、学ばせて頂いていることもとても貴重な経験となります。将来の進路が決まっておられる先生方にとっても、全身を評価する腎臓内科での研修はとても有意義であり、研修を御検討頂き一緒に学ばせて頂ければ幸いです。

この度は、優秀指導医賞をいただき、誠にありがとうございます。このような貴重な賞をいただけたのは、精神科診療に関わる全ての職種の方、そして妻?子ども達から、常に多大なサポートをいただいているお陰です。この場を借りて、感謝申し上げます。

私自身は大学6年の時に、当院精神科で1ヶ月間実習をさせていただきました。当時から指導熱心な先生が多く、初期研修から当院を選ぶことに迷いはありませんでした。初期研修の2年間も、ローテートした全ての科で尊敬できる諸先輩方に出会えたことは、今も貴重な財産になっています。

精神科入局後は、日々の臨床業務や研究、子育てなど、ひたすら駆け抜けてきました。加えて、昨年度からは病棟医長を拝命し、管理業務が増えました。しかし、2020年度から精神科が初期研修の必須科目になり、初期研修医の皆さんとの接点も増えてきました。短い時間ではあっても、なるべく本質的なこと、どの診療科でも役立つことを少しでも伝えようとしてきました。

最近、自治医大での初期研修を終え各科に入局した先生方が、精神疾患を患う患者さんに偏見なく真摯に接している姿をみることが増えました。当たり前のことかもしれませんが、それができない医師?病院があることも確かです。どのような精神障害があったとしても、その奥にある「狂わない精神」に訴えかけ続けることの大切さを、研修医の先生方に伝え続けたいと思います。